リテラシーという言葉は元々、〝letter〟=「文字」を由来としていて、「社会に参加し、自らの目標を達成し、自らの知識と潜在能力を発展させるために、書かれたテキストを理解し、評価し、利用し、これに取り組む能力」とされています。

言い換えれば、自己実現のために、自分が持っている潜在的な能力を十分に生かせるように情報を得て適切に意思決定ができる能力です。

あふれる情報の中から、正しい情報を『入手』『理解』して信頼できるか『評価』して最後に『活用』することを情報リテラシーと呼ぶことができます。

入手方法は新聞やニュース、情報番組など色々ありますよね?そこからお話を理解するためには単語の意味を砕いて分かりやすくする必要があります。

評価する部分は、ちゃんと論文や研究で明かされているのかが大切ですね。ですが、新聞やニュースにそこまで詳しく載っていないので、皆さんは権威のある方や専門家の意見で知らないうちに評価してると思います。最後には実際にダイエットや健康のための食事や運動も実行されているかもしれませんね。

そこまで行けばリテラシーは高いと言えます。ですが、実際にはテレビや新聞や雑誌に書いてあることも、色々と違っていたり大げさに書いてあることもありますよね。

リタックではこのあたりを専門家として正しい知識を分かりやすく提供し、実際に体操や口腔ケア以外にも健康に関するお話をさせていただきます。

血圧や骨粗しょう症を改善する方法などが該当します。それを家に持ち帰って家族みんなで健康に取り組んでみて下さい。

ヘルスリテラシーの定義

そこで、ヘルスリテラシーとは何かといえば、「健康情報についてのリテラシー」を指していることになります。この見方を含めて、多くある定義を整理してまとめたものを紹介します。

健康情報を入手し、理解し、評価し、活用するための知識、意欲、能力であり、それによって、日常生活におけるヘルスケア、疾病予防、ヘルスプロモーションについて判断したり意思決定をしたりして、生涯を通じて生活の質を維持・向上させることができるもの(以下に説明)

・症状や病気への対処などの医学的な問題に関する事の解決=「ヘルスケア」
・病気のリスクファクター(危険因子)に予防する事=「疾病予防」
・人的環境と物的環境など人を取り巻く環境を健康的なものに変える事=「ヘルスプロモーション」

例えば、眠れないという訴えを持つ人にとって、「ヘルスケア」の観点では、症状の医学的な理解と対処法、医療者などの相談先の選択などが問題となります。

「疾病予防」の観点では、その「本人」の生活やストレスが問題となるのに対して、「ヘルスプロモーション」の観点では、その人を取り巻く「環境」が問題で、家庭・学校・地域・職場などでの人間関係や生活な環境が対象になります。

たとえ、リスクファクターとして強いストレスの存在が明らかになったとしても、本人だけでなく環境に問題にある場合は、その環境に働きかける必要があるということです。

ヘルスリテラシーは、「ヘルスケア」の場面だけでなく、「ヘルスプロモーション」でも中心的な役割を果たす概念で、環境を変えられる力、変えるための活動に参加できる力を指しています。

このように、ヘルスリテラシーは、情報に基づいた意思決定により「健康を決める力」と言えると思います。

1)機能的(functional)ヘルスリテラシー

日常生活場面で役立つ読み書きの基本的能力をもとにしたもので、健康リスクや保健医療の利用に関する情報を理解できる能力です。

2)相互作用的(interactive) ヘルスリテラシー

より高度で、人とうまくかかわる能力(ソーシャルスキル)を含んだもので、日々の活動に積極的に参加して、様々な形のコミュニケーションによって情報を入手したり意味を理解したりして、変化する環境に対しては新しい情報を適用できる能力をもとにしたものを指します。サポートが得られる環境において発揮できる個人の能力であり、知識をもとに自立して行動でき、とくに得られたアドバイスをもとに行動する意欲や自信を高められる能力。ほとんどが集団のためでなく、個人のための能力です。

3)批判的(critical)ヘルスリテラシー

情報を批判的に分析し、この情報を日常の出来事や状況をよりコントロールするために活用できる能力をもとにしたもので、健康を決定している社会経済的な要因について知り、社会的政治的な活動ができる能力。

 これらの3つのヘルスリテラシーを言い換えると、機能的ヘルスリテラシーが情報を受ける、いわば受け身な立場でそれらの情報を理解できる能力です。

相互作用的ヘルスリテラシーは周囲の人々とうまくコミュニケーションができることで、環境の中で情報をもとにうまく立ち回れる能力です。

批判的ヘルスリテラシーは、自分の目的の実現にとって周囲の人々や環境が障害になっている場合、置かれた状況に関する情報をしっかりと分析し、それらを変えることができる能力といえるでしょう。

健康情報が理解できても、行動に移すためには周囲の協力が必要なことが多くあります。

当社のリハビリ特化型デイサービスリタックでは、集団体操の時間や団らんスペースで健康に関するお話をさせていただきます。

また、健康に関して分かりやすく作ったプリントをお渡しします。それ以外に気になることがあれば、連絡帳で質問していただいても、直接に私どもに聴いていただいても構いませんので積極的にご自分の身体のお悩みを聞かせて下さい。