パーキンソン病について知ろう

疾患

パーキンソン病とは?

パーキンソン病とは指定難病であり神経疾患の一つです。

パーキンソン病の罹患者は増加傾向で病院や施設では割と多い疾患だと思います。

パーキンソン病の主な特徴

運動障害

①安静時振戦

じっとしている時に手が震えてしまう病態です。コップや茶碗を持っている時に震えてしまい中身をこぼしてしまうこともあります。

②筋固縮

他者が手足を動かした際に、ガクガクとした抵抗(歯車様強剛)や、鉛管のような抵抗(鉛管様強剛)を感じます。

患者自身は自覚しにくい場合もあり、手足だけでなく、首や体幹にも出現することがあります。

このように動かし辛い状態が関節可動域の狭小化につながります。

③寡動(無動)

運動が遅く、動かせる範囲も小さくなる症状です。またそれに伴い運動量も減少します。

④姿勢反射障害

体のバランスを保つための反射的な動きがうまくできなくなる状態を指します。これにより、転倒しやすくなったり、歩行が困難になったりすることがあります。

⑤異常歩行

すくみ足、小刻み歩行、突進現象などの歩行困難が生じて移動範囲が狭小化し転倒も増えてしまいます。

非運動障害

①自律神経障害

自律神経障害も頻繁に合併する病気です。自律神経障害は、便秘、排尿障害、起立性低血圧、発汗異常など、様々な症状を引き起こします。これらの症状は、患者の生活の質(QOL)を低下させるため、早期発見・治療が重要です。

②認知症状

記憶障害:物忘れ、新しく覚えられない

注意障害:集中力低下、複数のことに注意が向かない

遂行機能障害:計画を立てるのが難しい、複雑な作業をこなせない

視覚認知機能障害:視覚情報を正しく処理できない

その他の症状:幻覚、妄想、抑うつなど(レビー小体型認知症)パーキンソン症候群で見られます。

③嗅覚障害

運動症状が現れるよりも数年前から嗅覚の低下を経験することが知られています。この嗅覚障害は、パーキンソン病の早期発見や診断の参考になる可能性があります。

④睡眠障害

不眠症、日中の過度の眠気、レム睡眠行動障害、睡眠時無呼吸症候群など、様々な睡眠障害を経験します。これらの睡眠障害は、生活の質を低下させるだけでなく、日中の活動にも影響を与える可能性があります。

⑤精神障害

抑うつ、アパシー(無気力)、不安、幻覚、妄想、認知機能の低下などがあります。これらの症状は、病気の進行に伴って現れることもあれば、薬の副作用として現れることもあります。

⑥疼痛・体重減少

パーキンソン病の運動症状(筋肉の硬直、動作の遅れなど)自体が、筋肉や関節に負担をかけ、痛みを生じさせます。次に、ドパミン不足によって脳が痛みを感じやすくなる、または痛みに対する過敏性が高まる可能性があります。パーキンソン病患者の約50~65%が体重減少を経験し、低栄養状態に陥るリスクがあります。これは、食欲不振、消化器系の問題、不随意運動によるエネルギー消費の増加などが原因として考えられます。

パーキンソン病のリハビリってどうするの?

パーキンソン病は上記のように非常に多様な症状を呈するので、各症状に合わせた練習が必要です。

例えば固縮や寡動に対しては関節可動域訓練や歩行練習などが必要です。

また、デイサービスの利用自体にもパーキンソン病への進行予防効果が含まれています。

自律神経障害や認知機能低下を予防する上で生活リズムを作ったり、運動習慣を身に着けることは非常に有効です。

デイサービスでの運動と他のお客様との交流はこれらに対して有利に働きます。

また、リタックではパーキンソンロードがあります。

これは異常歩行である小刻み歩行やすくみ足はリズム障害により発生するので視覚的リズムを作ることでそれらを改善する歩行路です。

それ以外にも逆説歩行という姿勢反射障害を改善する歩行がありますのでそれらを練習していきます。

主に、後ろ歩き、階段昇降、抵抗歩行などです。

運動量と運動負荷をある程度確保すると、進行を緩やかにする効果があることが分かっていますので運動しやすい環境下でそれらの運動を提供しています。

パーキンソン病やパーキンソン症候群は年々罹患者に増えておりその病態の理解や対応方法を知ることは非常に大切です。

もしパーキンソン病などでお困りの方は是非リタックにご相談下さい。

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